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建物調査②中性化試験

  • 2011/05/10

建物調査シリーズ第2回は「中性化試験」です。
コンクリートは元々アルカリ性ですが、年を追うごとに水・二酸化炭素等の影響でアルカリ性が失われていきます。これを「中性化」といいます。
この度合いを調べるのが「中性化試験」です。
建物のコンクリートのなかには鉄筋が埋め込まれていますが、中性化が進むと中の鉄筋が錆びて建物に重大な影響を及ぼします。
そこで現在の建物がどの程度中性化が進んでいて、今後これ以上進行しないよう対策を立てるためのデータとしてこの試験を実施します。
まず専用のドリルを使って壁・天井などから円柱状にコンクリートを抜き取ります。

04.jpg


このあと採取したコンクリートに専用の試験液(フェノールフタレイン溶液といいます)を吹きかけると、

05.jpg
あら不思議。白いコンクリートがピンク色に早変わり!
しかし良く見ると先端の方だけ色が変わっていないのがおわかりになるでしょうか。
この先端部が「中性化」している部分です。
特にひび割れ部分からは水・二酸化炭素が侵入しやすく、中性化を防ぐ意味でもひび割れの補修はしっかりと行う必要があると思います。
次回は「付着力試験」についてお話します。

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